推しと2.5次元

今回は「推しと2.5次元についてです。

今の推しも以前の推しも、私が推していた子はみんな、いわゆる「2.5次元舞台」を経験しています。今でこそ2.5次元なんて言葉が世間的にも広まりましたが、それこそその言葉が生まれる前から…。

あと若手俳優のおたくやってると、今ではもう2.5舞台に出たことのない俳優さんの方が少ないですよね。むしろ出演していない俳優いるかな?一通りの子はネルケマーベラス作品に一度は関わったことがある気がします。小劇場系の.5も多いし。

推したきっかけ、を思い出すと私の場合はだいたいが舞台を観てです。微妙にイレギュラーな経緯の推しもいますが、それは置いとく(笑)

以下、トピックに分けて何点か思っていることを!

 

■同じ役に拘束されること

一作品で終わる舞台もありますが、続編ができたりシリーズになっていく舞台も多いですよね。そこで思っているのが、「同じ役に拘束されること」です。

たとえば、テニミュには卒業制度がありますが、他の2.5ってほとんどないですよね。他に知っている範囲だとハイステあたりも公演前に卒業を銘打っていたかな?でもほとんどが、新作公演や再演、続編が発表されたタイミングで、前回の公演で推しが出るのは最後だったと気づくパターンではないでしょうか。

 

ここでいったんテニミュの青学に視点を置きます。

青学は、物語の途中で代変わりする可能性もありますが、何タイトルかは続けて出演しますし、逆にどんなに長くても全国大会決勝でストーリーが終わりなのでそこで卒業です。他校は卒業制度がないので上記のパターンですね。まあよっぽど仕事が忙しくなったり問題起こしたりしなければ、関東で出演した他校も全国で戻ってきてくれます。テニミュの特徴として、原作ストーリー通りに進むから、いつの公演で推しがでるかも分かる。

終わりや出番が分かっているからこそ、「この公演は試合があるからたくさん行こう」「これで卒業だから全力を尽くそう」というように悔いの残らないようなオタ活ができます。舞台その物自体も刹那的ですが、テニミュは卒業が見えることによってその瞬間しか感じられない魅力が他の舞台よりもいっそう顕著だと感じています。「卒業」してしまったらもう二度とその役の推しは観られないわけですからね…

 

テニミュとの引き合いでだしたいのが、刀ミュです。

2015年から始まったミュージカル「刀剣乱舞」ですが、阿津賀志山公演の俳優さんたちは2019年になった今でも同じ役をやっていますよね。テニミュより拘束長い…でもテニミュと違って、一年の中で年末の乱舞祭しかでない子とかもいますけど。テニミュにでていると仕事(もはや生活)の中心がテニミュになって、年2回の本公演+ドリライやチムパ等イベントというスケジューリングがベースです。

対照的に刀ミュは、いつ呼び出されるか分からないし逆にいつが最後になってしまうのかも分からないんですよね。2.5次元ミュージカルですけど、原作がストーリー性のないゲームじゃないですか。無限に広げられる…。最近は再演もしていますし。

 

明確な区切りがあるのとないのってどちらが幸せなのでしょうか。

 

私はいつまで刀ミュのキャストは同じ役をやり続けるのかなと常々疑問に思っています。

年々勢いは下がるどころか上に上にと伸びているので、刀ミュというコンテンツが終わることは当分ないでしょう。

卒業がないことにより、推しが出演した公演が終わってもまたその役の推しに会えるかもしれない。そのキャラクターが好きな人にとっては幸せなことでしょうね。

ただ、その俳優自身のファンだとどうでしょうか。

いつまでも一つの役に縛られている。私の場合、そう感じてしまいます。推しに大して見飽きるというような感情はないですけれど、「またこれか…」ってなる。そうなってしまうのは、私に原作愛がほぼないせいでもあるのかな。

刀ミュのキャストって年齢も他の2.5に比べると年齢が高めですよね。しかも卒業がない分、どんどん上がっていく。歌って踊って殺陣もあって舞台的にかなりハードなので、テニミュのように「これが初舞台です!」っていうような初心者を採るのは難しいんだと思いますが(今ではもう大人気作品だし)、この点もどうなんですかね~。

いつまでも同じ役に捉えられているのはもったいない、と思ってしまいます。刀ミュで得られるものも多いけれど、その分潰されている可能性が気になっちゃうんですよね…

刀ミュに出ている子って刀剣乱舞の勢いをダイレクトに受けて、俳優個人の知名度や人気がものすごく上がりますが、あくまで刀ミュの〇〇くんって認識がつきまとうものが多く。もやっとします。刀以外の現場にももちやらコラボバッグやら持ってきたり、質問やコメントでやたらと刀の共演者の名前だしたり。

卒業すれば徐々にそういった原作ファンは減っていくものですが、刀ミュはそれがなくいつまでもそういったファンもいる環境で推しを応援していかないといけない…。

 

キャストも制作もここまでブレイクすると思ってなかったでしょうね。私も思わなかったわ。トライアルとか空席もあったし。

ゴールを目指さないままの全力疾走は、いつまで続くのでしょうか。

 

■2.5舞台の乱立

最近本当に多くないですか!?

以前はもっとオリジナル脚本の舞台が多かった気がします。今では「舞台出演きまりました!」っていうとほとんどが漫画・アニメ・ゲームの舞台化ですよね。

チケット争奪戦の舞台がある一方で、乱立しすぎなせいか、埋まってない舞台もかなり多いように感じます。

あと、昔は人気があった舞台でもシリーズを重ねるごとにどんどん集客が減ってるものとか…原作ファンの数はそんなに変わってないだろうか、キャストの入れ替わりで離れちゃうファンが多いのかなあ。あとやっぱり、続編とかだとそこから見に行くのってなかなか難しいですよね。推しが新しく出演きまった!っていうなら、前作や原作も勉強して観に行くけど、そうじゃない層を取り込みにくい。続編だとどうしても「おもしろそうだから観に行くか!」という初見の層が圧倒的に生まれにくいと思います。

はてブロでも虚無舞台等マイナスな話題が以前見えましたが、乱立することによって制作側も一つ一つの舞台に対する愛情や努力が昔より薄くなってしまっているのかなと。だってたまにめちゃくちゃ短い稽古で本番を迎えたり、雑極まりないキャラビジュやレタッチだったりというものが目に入ります。いくら酷い出来でも推しがでるならおたくは観に行くしかないんですよ…

2.5も好きだけど、オリジナルでおもしろい舞台がもっと観たい。

 

若手俳優の飽和

舞台が乱立しているとお話ししましたが、それに比例しているのが若手俳優の飽和です。

今めちゃくちゃ多い!テニミュ出身者だけでもかなりな数…全員分からない。

あと、メンズ地下アイドルといいますか、それとはまた違うメンズボーカル&ダンスグループ(?)みたいなユニットにいる男の子がどんどん舞台に流れてきていますよね。界隈が交わる。

どんどん新しい俳優さんが生まれていきますが、人気のある舞台は一握りで。そこに出演できたとしても、ずっとその状況が続くわけではないですし、向上するより下降方向になっていく若俳が多いように思います。

言い方良くないですけど。若手俳優自体が使い捨てのように消費されてしまっている。めちゃくちゃ流動的な市場ですよね…

もうちょっと2.5出演後のその先の道を広げないと、いつまでもこの新しい俳優が増える→舞台を乱立する→虚無舞台も増えるという状況は抜け出せないと思います。

 

そーんな感じです!途中で力尽きてしまった!笑

そして一部めちゃくちゃ私情が入った記事ですね。

2.5に関しての意見は話しても話してもつきない…